自分を守り続けたいという思い

いつも感じていることではあるのですが、セラピストというのは本当に無力だなあということです。

クライアントさんの協力がなければ、それこそ何もできないのですから。クライアントさんは、常に恐怖と戦っているのです。

セラピストが、その恐怖を外してあげることができればいいのですが、それもなかなかどうして難しいのです。

そうした恐怖というのは、実は思考によって作り上げられたものなので、大丈夫だからそこを見てみましょうとお願いするのですが、それはこちらの勝手な言い分でしかありません。

最終的にできることは何かというと、とても弱腰に聞こえるかもしれませんが、信頼することしかできないのです。

信頼というのは、どんなことであれ起きることを受け入れることなのです。自我にとってはとても難しいことですが、一瞬でも自我が静かであるときにそれを感じられるのです。

何がどうなろうと大丈夫。私たちは初めの初めから救われているのだからという地点に着地できたら、それは人生から戦いが消えていくことを意味するのです。

違う言い方をするなら、自分を守り続けたいという幼いインナーチャイルドの思いが、少しずつ薄れていくことに繋がるのだと思います。