動物に自我はあるか?

ある人に動物にも自我(あるいは自我らしきもの?)があるのではないかと聞かれて、即答してしまったのですが、その人はどうも納得していない様子でした。

私の答えは明確で、人間以外の動物には自我はないというものです。そこで私なりに考えて見たのです。

なぜ動物にも自我があると思ってしまうのか?それは、賢い動物はまるで人間がするような反応をすることがあるからです。

イタズラをした犬を叱ると、ごめんなさいという表情をすることもあるし、僕やってないよととぼけた表情をすることもあります。

あるいは、ご主人様が帰宅すると待ち焦がれてたよ、と言わんばかりの動作をすることもあるし、出かけるときには行かないで、という態度を取るのです。

危ないところには近づかないし、ご主人様に自分以外の誰かが愛されている姿を見ると、嫉妬もするのです。

私は以前いとこの家に遊びに行ったときに、いとこと話に夢中になっていたら、ペットのワンちゃんが私のズボンの裾を噛んで、出ていけと引っ張られた経験があります。

オオカミに育てられた少年が保護されて、さまざまな研究対象になってしまったことがあって、そのときある実験をされたのです。

それは、何も悪いことをしていないのに、お仕置きと称して部屋に閉じ込めるのです。そのときにどんな反応をするのかを見るのです。

すると、悔しがって、僕は何も悪いことをしていないのにどうして閉じ込めるんだという表情をして訴えるのです。

それでも自我は育つことがなかったのです。生後数ヶ月から1、2年の大事な時期に自我を持つ人間に育ててもらわなければ、自我は永遠に造られないということです。

自我がなくても、まるで自我があるかのような言動はいくらでもできるのです。けれども、自我があることにはなりません。

自我の特徴は、どれほど少なくても目覚めた意識の状態を持っているということです。平たく言えば、自覚があるということですね。

自我という言葉の定義をもともと明確にしていなければ、動物に自我はあるか?の答えが一つにならないのも当然かもしれません。