習慣は人を無意識にさせる

私たちは「習慣」と共に生活しています。良い習慣もあれば、悪い習慣もあるのですが、習慣そのものについて深く考えたことはあまりないかもしれません。

早寝早起きを習慣にしている人もいれば、夜更かしを習慣にしている人もいますが、ここでの主題はどちらが健康にいいかと言うことではないのです。

習慣というのは、いちいち意識せずとも身体が勝手に動いてしまうということもありますね。

例えば、朝起きて歯ブラシを手に取って、歯磨き粉をつけて歯を磨くという動作をしているときに、どれほどの人が意識的であるのか?

毎朝の習慣になってしまっていると、完全に無意識状態で上手に歯を磨き終えることができてしまうのです。

もっともっと身近な例で言えば、歩くときに私たちはほとんど無意識で歩いていると思われます。

ひとりでに右足が前へ出て、そのあとすかさず左足が出るという具合に、完全に自動的に歩くことができるし、ほとんどがそのようにしているはずです。

ああ、今右足が前へ出た、今度は左足という具合に意識して歩いている人は少ないはずです。

このように習慣というのは、日常生活の上では非常に便利なものですが、その一方では意識的であることを忘れさせる大きな要因の一つになっているのです。

習慣そのものが悪いということではなく、どれほど習慣づいていたとしてもできる限り意識的であり続けるように訓練することが大切なことなのですね。