この世界とは、一つの広大な空間とその中に表れる莫大な量のモノから成っていると考えることができるし、少なくとも私たち人間はそのように捉えているはずです。
つまり、空間と目に見える物質です。そしてどんな物質であれ、そのすべてが一過性のものでしかないのです。
この宇宙の中にある物質で、永遠に存在し続けるものは一つもありません。こうした特徴を真摯に捉えると、全てが真実ではないと知ることになるのです。
真実は、在るものは在り続けるし、ないものはないままです。生まれたり消滅したりしないのです。
ということは、私たちは真実ではない、偽物によって囲まれているし、生まれて死ぬ運命にある我々自身(自我と肉体)も真偽でいえば、偽物なのですね。
では、目には見えないものがあるとして、それについての真偽のほどはどうなのでしょうか?例えば、私たちの心とか情報などは如何に?
やはりそれらも消える運命にあるのだとすれば、偽物ということになりますね。ただし、私たちの本質である意識は違います。
瞑想していると、心の活動に代わって意識だけが拡大していくのが分かるのです。この意識が生まれたり消えたりするものではないと直感的に分かっている感じがします。
だとすると、この物質現実の世界の中にいる私たちが、唯一本物だと認識できるものは意識であり、自我を超えた「私」の存在こそがそれなのですね。
そのことを改めて静かに感じてみると、なかなか感慨深いものがありますよね。そして、日頃あまりにも目に見えるものたちに翻弄されてしまっているなと思うのです。
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