穏やかな母親が見れて何より嬉しい

今日も心不全で入院中の母親のところに、見舞いがてら行ってきたのですが、昨日くらいから少しずつ流動食を食べるようになって、ややエネルギーが戻ってきたような。

とはいえ、老人ホームにいた時と比べたら、誰がみても相当に怪しい状態であることには変わりないのです。

ところが、今日の母親はいつもと少し違っていました。急に、「ここは静かでいいねえ!」と言うのです。

どこにいてもそんな言葉はこれまで聞いたことがなかったのに。今の病室だって、老人ホームよりも静かということはないのです。

向こうの病室から心電図のピッピッという音が聞こえてくるし、それなりにザワザワしているのです。

それから、母親はこうも言ったのです。「寂しいというのも全然ない」と。昔から、独りは絶対嫌だと言っていたはずなのに。

それで何となく理解したのです。母親の心の中がいつになく穏やかな状態になったのだろうなと。心の中が静かになったので、周りが静かだと感じるのでしょうね。

身体のどこも痛くないし、心も静かで平和な状態になれて何よりだねと伝えたのですが、静かに頷いてくれた感じもしました。

帰る時に、じゃあまた来るからねというと、「来てくれてありがとう!」と言って手を振ってくれたのです。

これは回復するかもなと。回復してもしなくても、とにかく母親の自我が後退してくれたみたいで、それが何より嬉しいことですね。