今この瞬間の美しさを見る

私たちは、いつも自分にとって都合のいいことが起きてくれるようにと、絶え間なく願い続けています。

仮に、誰もが羨むようなトントン拍子のような人生であったとしても、本人の心の奥には否定的なことをできるだけ排除したいという思いがあるはずです。

それはある意味、生存本能から派生した自己防衛であると考えれば、当然のことですね。誰だって、苦悩から逃れたいと思うのですから。

だからこそ、引き寄せの法則などというモノがかつて流行ったのでしょうね。私には縁がなかっただけで、今でも多くの人々の心を惹きつけているのかもしれませんが…。

引き寄せの法則というのは、この世界は内面の投影であるとの見地からすれば、それなりに的を得たものであるとも言えます。

けれども、どんな法則であれ、それを何が何でも信望してしまうと、真理から遠ざかってしまうものです。

なぜなら、何かに法則性を見出すことは、思考の中でのことだからです。思考はそれを真理だと断定しようとしますが、思考からはずれてしまえば真に客観的な事実というものはないのです。

思考の外側では、たとえ相対性理論といえども意味を成さないということです。あ、今これを自分で書いていて、びっくりしました!

こういうこと、時々ありますが、今初めてそのまま書いてしまいました。話しを元に戻しますが、だれのところにも、都合のいいことと同じだけ都合の悪いことが起きるのです。

それは避けて通ることはできません。どんなことが起きたとしても、それは一過性のものであるし、思考の外側には都合がいいとか悪いということもありません。

これから先どんなことが起こるのかということよりも、今この瞬間に起きていることに目を向けることです。それがどんなことであれ、真の自己の永遠性から見れば、一過性のはかないものの美しさが際立ってくるのですから。