マインドの罠を見抜く

私たちのマインドの原動力は愛だと思われているかもしれませんが、実際にはその逆です。なぜなら、マインドには愛が分からないのですから。

マインドの原動力になるのは、困難、苦しみ、痛み、混乱、戦い、こういったものばかりです。ちょっと信じられないかもしれませんね。

けれども、マインドの生い立ち、マインドの原理、マインドの仕組みなどを深く見ることができると、残念ながらそうしたことを認めざるを得なくなるのです。

マインドは何らかの問題を見つけてはそれに対処しようとすることで、自らの存続が可能になると考えているのです。

勿論それは最も深いところに隠し持っているので、簡単に自覚することはできないようになっています。

私たちが自覚しやすいのは、自分は幸せになりたいと願って生きているのに、なかなかそうはならないという不思議です。

勿論一過性の喜び、一時的な幸福感を感じることはありますが、それも長続きはせずに、次なるものを求めることになるのです。

本当は、幸福になって満ち足りてしまったら、マインドの原動力が失われてしまうというのが隠された理由だったということです。

自分のマインドの本性は、満ち足りることを恐れているという受け入れがたい真実を真正面から見つめること。

マインドを熟知すること以外に、その罠から抜け出す方法はありません。満ち足りるという現象は、マインドの外に立つときに初めてやってくるのです。