当事者から見守る側へ

私はクライアントさんとのセッションの中で、幾度となく「物語」という言葉を使うのですが、それは人生が物語だというニュアンスに気づいて欲しいからなのです。

映画やドラマを観ているときには、そこに物語が展開されていることに気づいていて、それを楽しんでいるのです。

ところが、自分の人生となると物語だとはとても思えなくなってしまうのです。なぜなら、人生は作り物ではないしリアルな世界だからです。

けれどもどれほどリアルだとしても、人生は思考がふんだんに使われていて、実はそれは物語と同じなのです。

物語というのは思考で出来ているのですが、人生も思考で出来ています。リアルな世界はあるがままにあるのですが、そこに物語性を付加するのは思考なのです。

もしも人生を見守る立場で見ることができれば、それが物語だということに気づけるはずなのです。

そして物語として見る事ができれば、少々のことでダメージを食らうことも少なくなるのです。

なぜなら当事者意識が薄らぐからです。人生物語との距離ができるからですね。カギは当事者から見守る側へとシフトすることなのです。