それはただの音でしかない

事務所にいると、毎日幾度となく緊急車両がけたたましいサイレンの音を発して通過していくのが聞こえてきます。

セッション中もそれなりにちょっとは邪魔になるし、YouTube動画を撮影している時には、一旦中断を余儀なくされてしまいます。

急を要する事態だろうから仕方がないことですが、それにしてもこの事務所のある界隈は色々なことが起きるのだなと。

サイレンと言ってもいくつか種類があって、パトカーなのか、救急車なのか、あるいは消防車なのかの区別はいまいち付けづらい。

サイレンが聞こえてくると、咄嗟にどの車両なんだろう?というように考える癖がついてしまっているのですね。

その車両はどこからどこへ向かっているのだろうか?とか、もしかしたら緊急手術のための輸血が必要な病院へと急いでいるのかなとか。

そこで「はた」と思い出すのです。本当はただ音という感覚が起きているだけだと。それなのに、この音は消防車だろうとか、どこかで火災があったのか?などを連続して考えてしまうのです。

そうやって、知らぬまに人生物語の中へと引き摺り込まれてしまうのです。直接の経験に留まるなら、それはただの音でしかないと気づくことになるのですね。