思考というスモークが真実を隠す

あなたが内側に入ってゆくと、ただちに頭が無数の思考を分泌する。とたんに膨大なエネルギーがどっと思考に流れこむ。あなたが内奥の<無>を見ることができないように雲を創りだす。あなたは見たくない。見入ることは自殺することだ–エゴとして、自己として自殺することだ。

by osho

人を騙すときに使う言葉で、「けむに巻く」というのがありますが、煙を起こして肝心なところが見えないようにすることで、騙すわけです。

マジックショーなどのステージで、スモークが焚かれることがよくあると思うのですが、幻想的な雰囲気を醸し出すだけでなく、注目されては困るところを煙りで見えないようにしているのです。

それと同じことが、マインドの中で行われているということです。自分の本質を見ようとして、内側深くに入っていこうとすると、思考という雲が張り出してくるのです。

だから毎日瞑想をしていても、真に核心に迫るところまで見通すことができないのです。エゴにとって、どうしても隠さなければならないのです。

偽物、作り物、幻想を暴くのは原理的には非常に簡単。ただそれを真正面から見てしまえばいいのです。

幻想であることをひた隠しにせねばならないエゴにとって、思考の雲は絶対に必要なスモークなのですね。

「私」という存在は幻想なのだと見破ってしまったときに、自動的に「私」は消えていくことになるのです。

一度見破ることができたなら、もう思考はただのツールとしての役割をするだけになるのですね。

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