同じ匂いのする人

先ほどまで、あるバラエティ番組で自分と同じ苗字の有名な俳優さんが出演されているのを観ていました。40代のカッコいい俳優さんです。

以前からドラマなどに出演するのを観て、何となく感じていたことが確信に変わってしまいました。ファンの方は、誤解されるといけないのでこの先読まないほうがいいかもしれません。

それは、自分と同じ匂いがするということです。勿論、姿かたちや能力、その他人物としては私などと比較しては申し訳ないくらいの好人物なのです。

けれども、人として生きていることの奥深い苦悩について、感じてしまっている方なのではないかと思うのです。そこが私と似ていると思ったのです。

心理療法にいらっしゃるクライアントさんは、もっと具体的な問題を抱えていて、それを改善するためにセッションを受けてみようと思われるわけです。

ところが、順調にそうした明確な問題が緩和してくるにつれて、今度は影に隠されていた苦しみが暴かれて出てきてしまうということが起きてきます。

それが、個人として生きる苦しみ、分離という苦悩なのです。毎日の生活がどうであれ、人も羨む人生を生きていたとしても、そんなことは何の慰めにもなりません。

その俳優さんは、きっと幼いころからそれを肌で感じて生きてきたのではないかと思うのです。私がファンである有名人の方には、他にもそれを感じさせる方々がいらっしゃいます。

実は、癒しとはそのことに気づくようになるまでは、一般的な心理療法を行い、分離の苦悩に気づくようになったら、自己の本質へと意識を向けるようにすることなのです。

個人である自分が100%ではなくなってきたときに、ようやくそこに真の救いがやってきてくれるのだと思います。

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