生きて死ぬ、ただそれだけ

思考は物事をとかく難しく考えるのです。なぜなら、考えること自体が思考であるからですね。あまりに簡単だと、考えることができなくなってしまうのです。

だからこそ、どんなことでも思考は難しいように捉えようとします。本当は、簡単でシンプルであるはずなのにもかかわらず。

私たちは、生きて死ぬ、ただそれだけです。それだけなのに、そこに尾びれや背びれなどを沢山作って飾り立てるために、物事が複雑に見えてくるのです。

とにかく生まれたら、生きて死ぬ、ただこれだけです。ここには、思考の入り込む余地はほとんどありません。

前にも書きましたが、思考は違いを見つけ、そこに価値、意味、目的などの要素を付け加えていくことで、思考そのものが必要なのだと証明しようとするのです。

だからこそ、私たちは自分や物事の価値をいつも考え、自分の人生の意味を考え、人生の目的とは何かを探そうとするのです。

けれども、こうしたことはすべてが思考を使ってもらうための思考自体が作り出す罠のようなものだと思えばいいのです。

自分の人生に何が起きようが、生きて死ぬ、ただそれだけです。こんなことはいやだ~と叫んでも、ただそれだけなのです。いいも悪いもない、ただそれだけです。

自分は不幸だ~!も、ただそれだけです。勿論、自分は幸せだ~!も全く同様にただそれだけなのです。生きて死ぬ、それだけです。