家庭内ハラスメント

私が子供の頃にはハラスメントという言葉を聞くことはありませんでした。イジメは昔からずっとありましたけれど、被害に遭ったことはなかったと思います。

それでも、周囲のあちこちではそれなりに目にすることはあったと思うのですが、正義の味方に返り咲くのが嫌で、きっと見ないようにしていたのですね。

この仕事をするようになってからは、世間で◯◯ハラスメントが話題になるたびに、個人的にはそれに「家庭内」という枕言葉をつけて考えるようになりました。

要するに、家庭内パワハラ、家庭内モラハラ、家庭内セクハラ、家庭内イジメといった感じです。

しかも、単に◯◯ハラスメントよりも、家庭内◯◯の方がタチが悪いのです。なぜなら、被害者が子供の場合が多いからです。

一人では生きていけない弱者である子供にとっては、どんな家庭内ハラスメントからも逃げる術がないのですから。大切な何かを犠牲にするしか、生き延びれません。

それを思うと、家族という単位を呪いたくなることもありますね。しかも、家庭内ハラスメントを経験してしまった子供は、社会に出てからも◯◯ハラスメントに遭うことになる確率が高いのです。

あるいは、家庭内ハラスメントを被った子供が社会に出て、逆に◯◯ハラスメントの加害者側となることも多いかもしれません。

家庭内イジメに遭っていた子供が、学校などでイジメをする側になることと原理は同じです。

家庭内ハラスメントがなくならない限りは、社会の中でのハラスメントも無くなることはないでしょうね。