自我は自己矛盾で出来ている

自我をよくよく調べてみると、それはものすごい自己矛盾を抱えているということが分かってきます。

幸せになりたいと願っているくせに、願い続けたいという本音を隠し持っているので、どこまで行っても幸せにはなれないというジレンマがあるのです。

もしも幸運にも幸せになってしまったとしたら、あっという間に今度は違う願望を作って、それに向かって生き始めるのです。

言葉を変えて言えば、満たされたいと心底願っているのに、本当に満たされてしまったとしたら、自我は自分を保てなくなってしまうのです。

というのも、自我が活躍できるところというのは、何かが足りないという状態だからなのです。ひどすぎる自己矛盾ですね。

熱いコーヒーが美味しいと知っていてそれを望んでいるのに、ひどい猫舌で冷ましてからでないと飲むことができないのと同じようなもの。

生きづらさを抱えていて、それを何とかして改善したいと思っているはずなのに、気楽に伸び伸びと生きようとは決してしない等々。

自我は自己矛盾によって生きながらえているようなものかもしれませんね。そこに気づいたら、もうこれまでのように自我に肩入れする気にもなりません。

自我を適当に生きさせておいて、それをやさしい気持ちで見守る側へと立ち位置を変えるのが賢いと感じるようになりました。みなさんはどうですか?