ちょうど真ん中

自我は自分の存在を明確にしたいと常に思っています。群衆の中に埋もれてしまって、いるのかどうか分からなくなってしまいたくないのです。

私はここにいるよ、みんな見てね!と訴えているようなものです。要するに、自分自身で自分の存在を確定できないのです。

だから自我は他者が絶対的に必要なのです。他者に見られることで、他者に認めてもらうことで生き延びられるのです。

だから、ふつうであるよりも特別でありたいのです。何でもない者でいるよりも人かどの者でありたいわけです。

こうした傾向が私たちを真理から遠ざけてしまっているとも知らずに。真理にフタがされて忘れ去られてしまったのです。

真理は極端から離れて、ちょうど真ん中であることでしか体感できません。特別であろうとすればするほど、真ん中から遠ざかることになるのです。

どれほど特別だと言われたところで、喜んでいるのはあなたの偽物の部分だけで、あなたの本質からはほど遠いのです。

こうしたことを見抜くこと。ちょうど真ん中である時だけ、あなたの本質に気づくことができるのですから。