私たちは、自分のことを外の世界とは分離した個体として見ています。その分離感からやってくる不安感、孤独感、そして欠乏感から逃れることができません。
つまり個人として生きている限り、上記の三つの苦しみは常に付いて回るということなのですね。
そしてこの三つの苦しみから何とかして逃れようとして、外側から足りないものを求め続けるわけです。
こうした心の働きというのは、分離という幻想を抱いている限り、何を手に入れたとしても終わることはありません。
それどころか、足りていることがあったとしてもそこは見ないようにして、足りてないことばかりが気になるのです。
そしてもしも足りていることだけで満足してしまうなら、今度は向上心が足りないと言われてしまうのです。
常に何かを求め続けることが正しいとされる文化の中で生きているのですから、どうしたって求めずにはいられなくなってしまいます。
こうした過酷な環境の中で生きていることに気づいて、足りていることを見る練習をするといいのかもしれません。
朝目覚めたら、ああ意識がある、空気がある、呼吸がある、五感と身体感覚がある、身体がある、そして今日も生かされているなあと。

