黒幕であるエゴ

エゴは自分は肉体だと自分に思わせようとする心の部分のこと。自分は他人とは違う個体だと自分に言って聞かそうとする心の部分です。

確かにそれは自分の心のある部分ではありますが、そうではない心の部分もあります。それが本当の自分のことを知っている心なんですね。

ただし、エゴはエゴ自身を分離させて、エゴの生い立ちを知っている部分と、何も知らない部分とにしてしまいました。

そのエゴの中にあって、何も本当のことを知らされてない心の部分が今、この自分を自分だと認識しているものと言ってもいいのです。

ですから、自分が自覚できる自分とはそうした心全体のほんの小さな部分から成り立っているということになるのです。

この自分は、自分がエゴに翻弄されていることに通常気づいていません。なぜなら、エゴは心の中で黒幕のように立ち振る舞うからです。

自分の存在を見えないように隠しながら、絶大な力で自覚できる自分を弄ぼうとしているのです。エゴの目的とは、自分の素性を決して知られないようにしながら、エゴ自身を存続させることです。

他には何の目的もありません。そのためだけに、ありとあらゆる努力をします。 私たちはエゴの一部とはいえ、エゴのそういった目的を知らずにエゴの指図通りに生きているわけです。

生まれたときから、徐々に洗脳されて、大人になるまでには立派なエゴの子分に成り下がってしまいます。これでは決して満ち足りた気持ちで生活する事はできないですね。

エゴの作戦を冷静に受け止めながら、それに飲み込まれないようにして、心のもう一方の大切な部分である、本当の自分の心に耳を傾けることです。

そこは愛そのものの心であるため、エゴの代わりにその声を受け入れて、その心と一体になっていくことこそが本当の幸せに繋がることだと言えますね。

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