義母の死に触れて

義理の母が亡くなって、お骨を拾ってきたところです。チタンでできた人工骨頭が痛々しく茶褐色に変色して残っていました。

こんな金属を足の付け根の骨に接合されたまま、何年も生きていたのかと思うと、大変だったなとつくづく思うのです。

とくに、数年前に倒れてからは、もう二度と家に戻ることはないだろうという状態まで病状は悪化していました。

身体を動かすことも、食べ物を口から食することも、話すことさえできない状態になって、それでも生きなくてはならない非情に胸が痛みました。

自分の選択で生きるか死ぬかを合法的に決めることができる世の中に、一刻も早くなって欲しいと思わずにいられません。

そんなこんなで、亡くなったことの悲しみなんかよりも、きっとこれで生き地獄から解放されたという深い安堵の方が大きかったのです。

亡き骸を見て、この身体が本人ではないということを改めて、明確に感じることができたのは良かったと思います。

しばらくゆっくりと養生して、またいずれはこのシャバに戻ってきて、悲喜こもごもの人生を生きることになるのでしょうね。

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