自己イメージを疑ってかかる

私たちはみんな自分のワールドで生きています。自分以外の誰かのワールドを直接知ることは決して出来ないのです。

例えばあなたがこのお菓子は甘くて美味しいと言ったとき、お友達が確かにそうだねと言ってくれたとしても、その人の味覚を直接体感することはできません。

自分と同じものを感じていると証明することはできないのです。結局は違うワールド同士で、お互いに類推し合うしかないのです。

だから自分のワールドが全てなのです。それなのによく言われることですが、「人の事はよく分かるけれど、自分のことは気づきにくい」というのがありますね。

どうも真逆のような気がするのですが、でも誰もが経験していることでもあります。なぜそんなことが起きるかというと、実は自己イメージの存在がカギなのです。

私たちはいつも幼い頃から作り上げて来た自己イメージをまといつつ生きているのです。その自己イメージが現在の実際のあなたと違っていたらどうでしょう?

他人は実際のあなただけを見ているのに対して、あなたはそれとは違う自己イメージのワールドで生きているのです。その逆もまたしかり。

例えば、A さんのことを周りの誰もがごく普通の人物だとみていても、本人が「自分は人よりも劣っている」という自己イメージを持っていたとします。

すると、A さんは何かにつけて自分なんて…のような態度をとるかもしれません。この場合、A さんは自分の本当の姿を知らずに生きていることになるのです。

私たちは自分の自己イメージを信じ過ぎてしまっています。一度自己イメージをしっかり見直してみて、それが理に適っているかを検証してみて下さい。

多くの場合、あなたの自己イメージと現実のあなたとは食い違っているものです。良いイメージはそのままに、否定的な自己イメージを疑ってみることをお勧めします。