たった一つの思い違い

私たちは、生まれてほんの数年の間に自己イメージというものを作ってしまいます。自ら作るというよりも、環境によって設定されてしまうと言った方が近いかもしれません。

ビルディングの建設で言えば、土台の部分にあたるものですね。その土台によって、どのような建物が建つのかが決まるわけです。

私たちの人生も同じようにして、幼い頃にでっち上げられた自己イメージが、事実間違ってなかったと証明するようなものになるのです。

つまり、自己イメージに自分は「A」だと書いてあると、それが正しかったかのような人生になるということです。

それは本当に恐るべきことだと言えます。なぜなら通常そんな古い自己イメージに自分が縛られているなどとは思いもよらないからです。

あなたが持ってしまった否定的な自己イメージの根本にあるもの、それは自分には「価値がない」という思いです。

たったその一つのイメージがあることによって、あらゆる否定的な自己イメージが連鎖的に作り上げられるのです。

もしもあなたが、否定的な自己イメージの一つとして、自分は「根暗だ」というものを持っているとしたら、それも「価値がない」からやってくるのです。

「価値がない」という自己イメージを持っていなければ、「根暗だ」というのはただの特徴に過ぎないというだけになるのです。

このたった一つの「自分には価値がない」という自己イメージが単なる思い込みに過ぎなかったと気づいた時、人生は何から何まで変容してしまうでしょうね。