もしもあなたが、いつもいつも何かを考え続けて、頭が休まる暇もないとしたら、簡単に言えば正気を失っているということです。
そんなことはない、自分は正気でまともな頭で正しく考えを巡らせているだけだと反論するかもしれません。
確かに寝る暇も惜しんで、研究に没頭している科学者がいるとしたら、その人は正気に違いありません。
ここでいう頭が休む暇もない状態とは、過去や未来のことで頭がいっぱいの状態のことを言っているのです。
過去はもう過ぎ去ってしまったもの、未来はまだ来ないものであり、どちらも実在するものではありません。
現実ではないところに思考をどれほど巡らしたところで、肝心の現実を生きていることにはならないのです。
それは思考の世界に逃避してしまっているのです。正気を取り戻したければ、思考と思考の間があることに気づくこと。
一つの思考が終わって、次の思考がやってくるまでの一瞬を捉えるのです。その間は無思考状態であり、瞑想状態と同じです。
だから瞑想が苦手という人にとっては、その思考と思考の間の無思考を感じるようにすることで瞑想の代替えとなるのです。
思考と思考の間があることに気づくためには、やってきている思考に気づいているようにすることです。
それによって、その思考が過ぎ去っていくタイミングにも気づけるようになるはず。その瞬間が幕間を感じる大チャンスなのです。