死後の世界はある?

先日、テレビで「死後の世界」についての番組をやっていて、なかなか興味深く見ることができました。ある有名な脳神経外科?の医師の体験に基づいて、それを検証するという番組でした。

彼は、仕事上多くの臨死体験をした患者からの報告を受けていたものの、一切そうした内容を本当の体験とはせずに脳による幻想と判断していたらしいのです。

けれども、彼自身がリアルな体験をしてしまってからは、自分が昏睡状態にあったときの脳の状態を詳細に調べた結果、どう考えても死後の世界の存在を認めるしかないという立場になったようなのです。

脳死の状態で出会った見ず知らずの女性が、のちに一度も会ったことのないすでに死んでいた妹だったということが判明したり、奇跡的に意識が戻る何時間も前にお見舞いに来てくれていた病室の中の人々を見ていたり、あり得ないような経験をたくさんしたのです。

大脳皮質が完全に機能停止した状態でも、知覚があったり記憶が機能していたりということがあって、これまでの科学では説明できないことがあることは、どうも間違いなさそうです。

私は死後の世界があってもなくても一向に構わないのですが、仮にあったとしてもそれを特別視するよりもこの世界と同列に扱えるような気がしています。

というのも、どんな摩訶不思議な世界があろうとも、そこに個別性がある限りは真実とは思えないからです。そこに何等かの現象が起きている限り、それは真実ではないのです。

真実とはいかなる世界でもありませんし、世界を現象化させる源泉としてただ在るものです。それこそが全体性であって、現象化した世界には必ず個別性があると思えるのです。

でも、死後の世界を想像すると、なんだか楽しそうな気がしてしまいます。きれいなお姉さんがにこにこ微笑んでくれていたり、おいしいご馳走を沢山食べられたりと…。

ただし、千年も天国にいて自由気ままな生活をしていたら、きっと飽きちゃうでしょうね。そうしたら、またこの面倒くさい世界に戻ってきたくなったりもするのかもしれません。

どんな世界でそのような体験をしていようと、自分が個として存在しているなら、そこには全体性という真実への気づきがやってくるはずですね。