ルールからはずれる小気味よさ

今週末の東京は、何と今年二度目の大雪で、仕方なく朝から重い腰をあげて雪かきをしました。その後雨になって雪が解けてくれることを願っていたのですが、結局クルマは使えずにバスで事務所へ。

仕事が終わって吉祥寺の駅前からバスに乗ろうとしたら、待ち行列がヘビのようにとぐろを巻いているようで、どこに並べばいいのか分からず、イラッときてエ~イ徒歩で帰ってやれ!とばかりに決意したのでした。

我ながら、こんな大雪の歩きづらい日に自宅まで歩くなんて、きっとちょっと無謀なのだろうなとは思ったのですが、何とも行列に並ぶことの苦手さがそうさせたのでしょう。

結局、徒歩で帰る決意は正解でした。ちょうど魚河岸のおじさんのようなスタイルの昔懐かしいゴム長靴を履いていたので、足元は全く怖くなかったし。

雪のせいでクルマの通行量が少なくて、車道にできたタイヤのわだち部分を歩くのが気分よかったのです。たまにやってくるクルマの運転マナーも人によって違いがあるのですね。

あまり減速せずに多少のはねを飛ばしていくお行儀の悪い人もいるかと思えば、しっかり減速してくれる親切な人もいて、その場合は気持ちが温かくなりました。

毎日クルマで走っている道なのに、雪道だからということもあるかもしれませんが、歩きということもあって、いつもとは違う景色に感じられて、とても新鮮な体験でした。

私としては、夜の雪道を長靴で一時間を越えて歩くというのは、ある種の冒険の匂いもして、子供っぽい自分がルールからはずれる心地よさを味わっていたのだと思います。

ルールは悪者ではないのですが、それに縛られてしまう毎日が続くと、悪戯心も消えてつまらない大人になってしまうようで、悲しいですね。

無難でつつがない毎日も悪くはないですが、たまにはちょっとした冒険心も使って生きていけるといいですね。