子供は刹那的に生きる

子供の頃というのは、当然のことですが大人と比べて行動範囲が狭いですね。独りで電車に乗れるようになるにも時間がかかります。

そして行動範囲という空間の狭さだけではなくて、時間に関しても狭いのです。どういうことかというと、遠い過去とか遠い未来というものを持っていないのです。

だから人生というレベルで自分や人のことを考えることができません。幸せな人生とか不幸な人生の代わりに、今安心か不安かというところで生きてるわけです。

つまり子供は刹那的な時間を生きているのです。自我が未熟であるが故のことなのですが、そのために人の期待に応えることで相手を助けられると感じるのです。

大切な両親が不仲であれば、何とかして仲裁に入ったり両親の機嫌がよくなるように考えて行動したりするのです。

残念ながら、そういった健気な努力が役立つことはほぼありません。子供がどう頑張ったところで、不仲な両親の人生に影響はしないということです。

一方で、自我の成長と共に時空が広がるようになってくると、人生レベルで物事を見ることができるようになるのです。

そうなると、手助けしたところで、あくまでもそれは一過性のものであって相手の人生がそれで幸せになるわけではないと分かるようになるのです。

もしもあなたが、自分の努力次第で相手の人生を幸せなものにできると信じているなら、あなたの自我はまだ幼いままだと理解することですね。