誰もが人造人間

自我がどのように造られていくのかを知ることは、自我のことを理解する上でとても大きな助けになるのです。

元々は何もないところから自我が造られるわけですから、そういう意味からして自分で自分を造るというわけではないと分かります。

つまり、自我は何らかの外的要因によって造られていくということです。その要因とは、周囲にいる親を代表とする自我のことです。

自我は他の自我によって、それとの関係性の中で造られていくのです。かつてオオカミに育てられた少年少女が発見されたことがありますが、彼らには自我がありませんでした。

それはオオカミには自我がないからです。自我は、自我によってしか造られることはないということです。

つまりあなたという存在は、肉体とDNAを親からもらい、その上で親の自我によって造り出された自我だということ。

あなたがこれが自分だと思っているものとは、何から何まで他人任せで造られたものに過ぎないということです。

あなたの努力がそれに加担したことなどないのです。自分はロボットではなく人間だと思っているかもしれませんが、実は人造人間そのものなのです。

誰もが人造人間でしかないということ。あなたという自我はそういうものです。そのことを深く理解できると、少し生きることが楽になっていくはずです。

自我は特別でありたいと常に願っているのですが、どう気負ったところで仕方がないと分かるからですね。

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