生きることは手段ではない

人生には成功も失敗もありません。なぜなら、人生は何かの目標を達成するための手段ではないからです。

成功と失敗が起きるためには、とにかく何らかの目標が必要なのです。その目標に向かって少しでも近づくことが成功で、遠ざかれば失敗なのです。

だからもしもあなたが未来のどこかに目標を作り出してしまうと、その目標を達成するための手段として人生を使うことになるわけです。

シンプルに表現すれば、人生は手段ではなくそれ自体が目標だということです。生まれて生きて死ぬ、それだけです。

それで完結しているのです。ところが自我はそれでは気が済まないのです。生きることとは別の目標を設定したがるのです。

それを達成するために頑張るのですが、結局どんな目標を達成してもしなくても最後は死ぬことで決着するのです。

生きること自体が目標であるということが腑に落ちるようになったなら、穏やかで喜びに満ちた毎日を過ごすこともできるはず。

なぜなら、失敗を恐れて悩んだり焦ったりする必要がないからです。誰のどんな人生であれ、もうすでに共通の目標は達成した状態なのですから。