観念して降参する

希望という言葉を使えば聞こえはいいですが、要するに自分に都合のいい現実を引き寄せたいと願っているのです。

そしてその世界にのめり込めば込むほど、自我ワールドが全開になるという寸法なわけです。まあ上手くできてるなあと。

自分の願い通りの現実がやってきたとしても、本当はそれで人生が満たされるなどということは決してないと分かっているのですが。

ただそこまで気づいているとしても、またしばらくすれば少しでも損をすることなく、上手くいく人生を手繰り寄せようと必死になるのです。

こんな夢の如き世界で、一体何を求めて翻弄させられているのだろうと思うのですが、また明日になると同じことをやるのです。

極端なことを言えば、10億円の宝くじに当選していたことを期限切れの翌日に気づくとか。諦めきれない地獄の苦しみ。

その時に目が覚めるのではないかと。そこまで振り回されたなら、そのことのバカバカしさ全体を思い知ることになるのです。

そしてようやく観念して降参することになるのでしょうね。その時のマインドの静寂さが想像できます。これ以上の平和はないだろうと。