自我に不満はつきもの

本来の私たちが生きるためには不満は必ずしも必要ないし、そんなものはない方がいいとさえ思っているものです。

けれども、私たちの自我にとっては不満が生きる支えになっているのです。不満、つまり満足していない、不服だという状態ですね。

なぜなら不満があればそこと闘うことができるし、その闘いのエネルギーが自我を活性化させ続けてくれるからです。

ところが、幼い頃に、つまり自我が立ち上がった頃に不満がなかったと言う人がいるのですが、それは不可能なことだと知ることです。

もしも子供の頃に親兄弟に対して不満がなかったとしたら、それは単にその不満を抑圧していただけだと理解することです。

人間誰もが天使のような理想的な存在ではなく、逆に自我として生きているわけなので、不満は絶対的に必要なのです。

不満を抑圧してしまった具体的な理由は個人個人で違うかも知れませんが、いずれにしても自分の不満とは向き合ってこなかったということです。

大人になって子供の頃の不満をしっかり思い出して、そこにリンクされているあらゆる感情を味わうことができれば、今起きている問題は自然と解消されていくはずですね。