「分離」という幻想を見抜く

私たちが原理的に決して満足することができない理由は、「自分は全体から切り離されて一人孤独にいる可哀想な存在だ」と信じてしまったからです。

その否定的な信念の上にあらゆる思考が積み重なって、その思考に絡まれて生活しているのが私たちの人生というわけです。

思考は分離の申し子です。純粋な意識が全ては一つという非二元の世界であるのに対して、思考は全ては分離からできているという二元性の世界にあるものです。

このことを常に忘れずにいることです。非二元が真実であるのに対して、二元性は思考が作り出した幻想の世界とも言えます。

だからもしも満たされた人生に変えたいと願うのであれば、その思考を大人しくさせる必要があるのです。

この幻想の世界で、社会の秩序の中で生きていくためには思考をある程度上手に使っていく必要がありますが、それを必要最小限度にとどめておくことです。

不必要な思考は放っておいて、できるだけ静かにゆったりとした時間を過ごすことで、思考のワナから抜け出すことができるようになるのです。

それ以外のどんな努力も本当は必要ないのです。思考からしっかり距離を置くことさえできれば、自動的に分離という幻想からも少しずつ離れていけるからです。

思考よりも意識を中心に据えることができれば、「自我病について」の動画でもお伝えしたように、物理的などんな理由もなしに満たされた状態になれるのです。

やっぱり、自分の内面の状態を今この瞬間にできるだけいられるようにするのが肝ということになりそうですね。