「生」にお任せ

生まれたときからずっと、あなたはあなたの人生の主役の座にいます。正確には、そう思い込んでいるだけだということを、何度もこのブログでお伝えしてきました。

あなたがあなたの人生を生きているのではなくて、あなたの中で「生」があなたを通して体験しているのです。それなら、あなたは何をしているのでしょうか?

本当は、あなたは何もしていません。ただただ自分が生きてここにいるという思考、思い込みを続けているだけなのです。あなたにできることは、ただそれだけなのです。

あなたという思考には、どんな力もありません。それなのに、自分の人生は自分の意志で切り開いていくべきと信じて奮闘しているのです。

当然、あなた固有の意志などというものと、「生」が起こす現象とが一致することなどありません。時には、あなたの意志通りに物事が起きることもあるかもしれませんが、それは一時の偶然に過ぎません。

次には、必ずあなたの希望は「生」によって裏切られることになるのです。だからこそ、私たちは常に苦悩と身近でいることになってしまうのです。

あなたがこうしたい、こうなりたい、こうであるべき、などを強く思っていればいるほど、いずれは「生」によってその傲慢な主人ぶりの鼻っ柱を折られることになるのです。

「生」はあなたという思考がどんなことを画策していようと、そんなことには一ミリも影響されることなく、ただ一瞬一瞬現象が創造される中に在るのです。

「生」のこの壮大な神秘を思考で解き明かすことなど、まったくの不可能なことです。私たちに唯一できることと言えば、その神秘にただ圧倒されつつ、それに明け渡していればいいのです。

「生」と闘えば、必ず負けることになるからです。闘うのを今すぐやめて、少しゆっくりしませんか?あなたが何をどう頑張ろうと、「生」は永遠の創造を続けるだけなのですから。

あなたには、どんな義務も責任も役割もあるはずもありません。あなたに与えられる手柄もなければ、どんな罪もあるわけではないのです。すべては、「生」次第なのですから。

それなら、あなたは「生」のお手並みをただ驚異の眼差しで見ていればいいのです。深刻になることもないし、もっと気楽にいればいいのですね。