私たちの脳は、身体全体からの情報、信号を絶えず受信しながら今身体はこのような状態になっているということを把握しつつあるのです。
脳が身体を動かすための信号を各筋肉などに送信して、それによって身体が動いたという情報をキャッチしつつ、異常がないかを確認しているわけです。
そういった脳と身体とのやり取りを通じて、脳とりわけ左脳は自分という存在が周囲から切り離された独立したモノであることを実感するのです。
それを逆手に取るのが瞑想です。瞑想中は、できるだけ身体を動かさずにじっとしているようにする理由は、身体からの信号を脳に送らないようにするためです。
そうすることによって、脳は身体の存在を認識しづらくなっていくのです。その状態を続けていくうちに、脳は身体の感覚を感じることもできなくなっていくのです。
すると、外側に広がる静の世界と自分の身体との区別が曖昧になって、分離感が薄れていってくれるわけです。
それがピークに達するようになると、自分が宇宙という広大な空間の一つのピースとして、カチッとハマることになるのです。
それが、今この瞬間と同期がとれた状態になった感覚としてやってくるのです。それが全体性と一つになるということです。
言葉でクドクド書くと何やら小難しいことのように聞こえるのですが、実際にはものすごく自然に起こるシンプルな現象だと言えます。
一度同期が取れだすと、今度は多少であれば身体が動いたとしても、その一体感は消えなくなるので、安心感に包まれることになります。
もしも覚醒してしまうようであれば、どれだけ動こうが何をしようがその一体感はずっと継続してくれることになるのでしょうね。