勇気を伴う優しさ

若い女性などにどんな人が理想の結婚相手ですか?と聞くと、大勢の人が先ず口にするのが優しい人ということです。

それは確かに優しい人がいいのは当然です。すぐに怒る人や冷たい人、あるいは厳しい人をわざわざ選ぶ人はいないはずです。

ただし、一口に優しい人と言ってもその中身は様々ではないかと思うのです。例えば、よく気がつくという意味での優しさもあるでしょう。

あるいは、席を譲ってくれるとか、物腰がいかにも優しい雰囲気であるとか、相手の気持ちを分ろうとするなども大切な優しさです。

けれども、いま挙げたような優しさというのは通常はあまり勇気がいるという類のものではないですね。

その一方で、自分を守ろうとせず勇気を持って相手のために立ち向かうことが、真の優しさなのではないかと思うのです。

それは具体的にはどういうことかというと、自分がこれまで築き上げてきたもの、信念など譲れないものを勇気を持って相手のために後回しにできる。

あるいは、これまで隠してきた最も都合の悪い過去の自分やその感情を、勇気を持って見ることによって、相手との関係性を改善しようとすること。

こうしたことは、自分を安全圏に置いておいて優しい言動をすることとは一線を画すことになります。

誰もが自分を最優先で守りたいのですから、自我が強大であればできないことです。それに負けない勇気を持つことこそが、本当の優しさに繋がることになるのですね。

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