生きても死んでもいない

私たちの多くが死ぬことを恐れているのは、生に執着しているからだと言えます。マインドというのは、執着しているものを奪い取られることを恐れるのです。

執着が強くなればなるほど、奪われる時の恐怖も比例して大きくなります。逆を言えば、生に執着しなくなれば死を恐れることはなくなるのです。

執着は恐れを生み出すだけではなく、あるがままを見る澄んだ目をも奪ってしまいます。そうやって闇雲に恐怖を持つことにもなるのです。

もしも全く執着なしに生を生きることができたら、やがてやってくる死のことも冷静に見ることができるはずなのです。

その時に初めて死は存在しないということに気づくのかもしれません。生への強い執着が、生き死にがあるかのように錯覚させるのです。

人間は動物であり生物であるから生きていると思い込んでいるのですが、ただ生物というジャンルの中にあるというだけです。

ウイルスは生物のジャンルには入っていませんが、その増殖する様を見ているとあたかも生きているかのように見えます。

生物であろうがそうでなかろうが、自然界においては何の違いもありません。人間が作った分類など仮想的なものだからです。

人間は生物だから生きたり死んだりするというイメージを脇に置いて、あるがままの生を見る練習をするといいかもしれませんね。

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