不完全こそ素晴らしい

この世界には罪というものは存在しないのです。なぜなら、罪は思考が作り出した幻想、イメージだからです。

けれども、敢えて罪があるとした時に、この世で一番罪深いこととは、「あなたのままでは価値がない」という教えだと思っています。

なぜなら、幼い頃に「自分のままでは価値がない」という自己イメージが植え付けられてしまうと、その人は死ぬまでそのイメージの虜になってしまうからです。

ちなみに、どうしてそんな冷酷無比なことを伝える親がいるのかというと、親自身も幼い頃からずっと、「自分のままでは価値がない」という自己イメージを持たされていたからなのです。

もちろん、親自身はそんなことをしているという自覚は全くないにもかかわらずなのです。

人はされたことは仕返しするものです。そうして、知らず知らずのうちに世代を超えてこの劣悪な教えの連鎖が起きるのですね。

子供は、何とかして少しでも価値ある存在になろうとして、あらゆる努力をし続けるのです。それは必ず酷い自己犠牲を伴うことになるはずです。

価値がないという自覚ほど、惨めなことはありません。生きているだけでも罪深く思えてくるのですから。

解決策はたった一つ、価値ある自分になろうとするあらゆる努力をやめること。不完全であることが自然だし、素晴らしいことだと気づくことなのですね。