あなたの本質は動けない

久しぶりにクルマを洗ってあげようと思いたって、少しでも楽をしようと考えて自動洗車機を使うことにしたのです。

この時期、外で待つのはしんどいなと思って洗車されてる間クルマの中で待つことにしたのです。

猛烈な勢いで水や洗浄水などが噴射される様を、内側から見ていられるのもちょっとした魅力だったからです。

もちろんクルマはずっと停車したままの状態でいて、周囲を取り囲んでいる洗車の機械が前方からゆっくり後方へと移動するのです。

その時に、クルマがゆっくりと前へ進んでいるとしか感じられない状態になったのです。何となくそんな気がするというレベルではなく、完全に自分が動いているとしか思えない。

一瞬、停止しているはずのクルマが動いて前方の壁にぶつかるのではないかと心配したほどです。

ああ、錯覚だと理解したのですが、まさかバックに進む感じはしないだろうと思っていたら、機械が後方から前方に移動してきた時には、やはりクルマがバックしているように感じたのです。

それもものすごくリアルに。周囲が動いていて、クルマは停止しているのに、その真逆に感じてしまうという錯覚が起きたということですね。

だとしたら、普段クルマを運転している時、自分が動いていて周囲の土地は不動だと思い込んでいるだけかもしれないのです。

実は自分は不動であって、周囲が移動していると。自分の本質が純粋な意識であれば、それは大きさも位置もないので移動するという概念が当てはまりません。

であれば、真実はあなたの周囲だけが動くということです。もしくは全体性というあなたの本質はあらゆるところに遍在しているということ。

やはり動きようがないのですね。