「癒しから覚醒へ」とは?

自分を癒していくということに興味を持ち始めてから、もうすでに20年以上が経とうとしています。

インナーチャイルドなんて言葉もそれまで知らなかったし、感情というのは溜まるものなんだというのも、それまでは全く考えたこともなかったのです。

小さな頃の自分はどうだっただろうと思い返そうとしても、それほど明確な記憶が残っているわけではないので、これは苦労するなと思ったのを覚えています。

ただ、少ない記憶の断片を少しずつ繋ぎ合わせていくうちに、自分の中に「僕は悲しいんだよ」と言う子がいるのに気づきました。

本当にそういう口調で静かに訴えているのです。その子は、今でも心の奥底にいて同じことを言っているように感じます。

もちろん、そのエネルギーはとても小さくなってしまってはいるので、普段は全く気づくこともないのですが、耳をすませば微かに聞こえてくるのです。

何で悲しいのかなあと見てあげると、色々な原因が見えてきたりするのですが、でも一番根っこにあるものは、きっと自分らしく生きることができなくなったことを嘆いているのだと思うのです。

自我の発達とともに、それまでの自由奔放さが影を潜めて、無邪気で楽しかった時間はもう戻ってこない現実を憂いているのだと。

大人になった自分も自我として生きているので、その子を癒すにも限界があるのです。心の中だけでも彼を自由にさせてあげたいと思いますね。

それはそれとして、今後はずっと自分の中心にこっそり控えてくれていた自分の本質に気づいて、そこからも生きる練習をすることなんだろうなと思っています。

これこそが本やこのブログの題名でもある、「癒しから覚醒へ」の意味なんです。

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