ペットにされた子供たち

親のインナーチャイルドが猛威をふるっている時、幼い子供はどのように接してもらえるのでしょうか?

想像するだけでゾッとしてしまうのですが、非常に極端なことが起きるはずです。その子供が親のインナーチャイルドよりも幼い時、ペットのように可愛がられるのです。

表面的には親子関係は良好に見えてしまうかもしれませんが、実はペット扱いされるということは人間扱いされていないということを意味します。

インナーチャイルドですから、我が子を一人の人間として尊重するなどということはできません。だから、可愛がるだけのペットなのです。

そして、子供が少しずつ成長していずれは親のインナーチャイルドの年齢、例えば5〜6歳に近づいてくると、親のインナーチャイルドは我が子を脅威に感じるようになるのです。

そうなると、今度は急に冷たく扱うようになってしまうのです。もっとひどい場合には、関わりを断とうとするかもしれません。

子供は、親のインナーチャイルドが作った狭い柵のなかで放し飼いにされているようなもの。ひどくなると外部との接触を遮断するように仕向けられてしまいます。

子供がひとり立ちして親の元を巣立っていくなどということは、絶対に許されるようなことではないからです。

このように親のインナーチャイルドに育てられてしまった子供は、成長して自力で親の元を去ることができる場合と、いつまでも親の柵の中で飼育されたままになってしまう場合があるのです。

なぜこんな悲惨なことが起きるのかは、人間である私には分かりませんが、全ての子供達が親の呪縛から離れて本来の自由な人生を謳歌できるようになればいいなと祈るしかありません。