自我という現象について深く見ていくと、それが決して実在する何かではないということに気づくことになります。
それに加えて、その成り立ちからして不安と孤独を併せ持っているということにも気づくことになるのです。
このことが腑に落ちると、不安や孤独を敵対視することに意味がないと分かるのです。それらは敵でも味方でもありません。
それを感じることは当たり前のことだし、特に不安に関しては誰もが日常的に持っているものなのですね。
人によっては不安をこれでもかというくらいに悪者扱いして、私は不安に取り憑かれているという具合に厄介払いしたいと望むのです。
実は不安が問題なのではなく、不安に対するその態度の方が問題なのです。不安を恐れるのではなく、あって当たり前だとまずしっかり認めること。
そして、不安がやってきたら、「ああ不安がやってきてるなあ」と気づいていればいいのです。そしてそれで終わり。
それ以上に不安につきあわないようにするのです。特に、頭の中でああでもないこうでもないと不安をいじり倒してしまわないように。
そうすれば、不安はそのうちスッとどこかへと遠のいていくのです。そしてまたやってきても同様にするだけ。
もしもこのような態度が実際にできるようになれば、不安はただやってきては去っていく日常の思考と同じようなものになるでしょうね。

