瞑想的に生きる方法

忙しく活動している毎日の中で、少しの間であったとしても、伝統的な瞑想に類したことを行う時間を作って、心静かに静寂に耳を傾けるのは心身の健康にはいいことだと思います。

けれども、そうした時間を特別に設けるだけが瞑想ではありません。真に瞑想的に生きるということは、本来いつでもどこでも実はできることなのです。

それは単にどこに意識を向けているか、何に注意を向けるのかということだからです。私たちは通常自分の外側で起こる事象に心を奪われています。

場合によっては、状況やそれに対する自分の心の反応に巻き込まれてしまうことがあるはずです。そうなると、見る方向が一方的になってしまうのです。

それに対して、外側を見るのと同時に、「どこから見ているのか」に注意を向けている状態でいることが可能なのです。

つまり、同時に二つの方向を「見る」ということです。これこそが、普段の生活を瞑想的に生きるということになるのです。

なぜなら、自分がどこから見ているかに意識を向けるということは、自分の本当の姿に注意を向けているということだからです。

それは決して難しいことではないばかりか、これほど簡単なことはないのですが、私たちは自分の中心へ注意を向けることを大抵忘れてしまうのです。

簡単すぎることは、自我にはかえって難しく感じるものなのかもしれません。したがって、見ているところを見続けるためには、日々の練習が必要となります。

その練習はなかなか楽しいものです。私自身、まだまだ練習が足らない自覚がありますので、この方法が完全に習慣になるまで繰り返す必要があるのでしょうね。

幸いなことに、自分の中心を見れば、そこには何一つない完全なる無の広がりがあることは誰にでもすぐに分かります。真実は、いつでも見えるところに開示されているということです。