無目的の人生

私たち人間は、頂上を求める生き物ですね。7合目や8合目では決して満足することができないのです。頂上が大好きなのです。

そして、一つの山の頂上を制覇したなら、今度はまた別の山の頂上を目指すことになるのです。それも間髪を入れずに続いて行くのです。

多くの人がその途上で生きているのです。仮に全ての山の頂上を制覇してしまったなら、今度は制覇した回数を競うのです。

あるいは、より難しいルートを選んでみたり、制覇した人の中の最高年齢を更新することにチャレンジしてみたり。

こうした営みに対して善悪は勿論ないですし、本人のやりたいだけやり続ければいいと思うのですが、いつの日か目指すことから解放されたいとは思わないのかなと?

偉業を成し遂げる系の人生は、どうしても自我を強大にしてしまう傾向が強いと思うのです。途上で終わるのか、燃え尽きて終わるのか、どちらにしてもあまり好みではないのです。

より自然に、より自由に生きていくためにはある意味動物のように、幼な子のように生きることが大事ではないかと。

動物や幼な子はみんな無目的で生きています。大人になったとしても、外側では社会に順応して、内側では野生のままでいること。

それができたら素晴らしいなと思うのですね。