内側優位で生きる

私たちは誰もが二つの世界を持っています。一つは、外側に拡がっているこの世界であり、もう一つは自分の内側の世界です。

この二つの世界をバランスよく生きることがとても大切なことです。どちらか一つだけでは、とても人生の味わいが薄いものになってしまうのです。

なぜなら人生では外側と内側の関係性が大事だからです。その両者がうまくコミュニケーションを取ることで、人生の彩りも鮮やかになるはずです。

多くの人が外側優位で生きているように私には見えます。周囲で起きていることに翻弄され、右往左往するのはまさに外側の事象に牛耳られている証拠です。

加えて外側優位の生き方では、無意識状態になってしまう可能性が高いのです。そして、いつまでも自分を深く知ることが難しいのです。

内側を見る習慣をつければ、自分のマインドがどういう状態でどのような働きをしているのかを知れるようになるはずです。

これまで外側には十分過ぎるほど注意を払ってきたので、極端に聞こえるかもしれませんが、できるだけ内側に意識を向けるようにしても大丈夫、社会で生きていくのに不便はないはずです。

そしてしばらく内側を見ることを続けていくと、次第にマインドを通り越してそのもっと奥にある静寂、あるいは何もなさ、全体性へと気づいていくこともできるはずです。

そうなったら、外側とともに生きる自分の自我は、自分の表層でしかないという感覚になっていくように思います。

何が起きても内側の中心深くでは、その静寂さが乱されることがないと知ることは、とても大きな助けになるでしょうね。私自身もまだまだですが…。