人間なんてそんなもの

多くのクライアントさんとセッションをしてきて、時々すごく違和感を感じることがあるのですが、それは自らの否定的な部分を思いのほか激しく攻撃してしまうということです。

例えば、人の不幸を喜んでしまったり、逆に人の幸福を妬んでしまったりと言ったことを、とても嫌うのです。

素直に人の幸せを祝福したり、人の不幸を悲しんだりすることができない。そうしたことを必要以上に忌み嫌うのです。

私からすると、そんなことは誰の心の中にもあるものだし、少しばかりの大小の違いはあったとしても、人間なんて所詮はそんなものだと思っているのです。

私たちは、自分が惨めな状態でいることをとても恐れているし、何とかして惨めではない自分になろうと必死になって生きているのです。

その必死さのエネルギーが仇となって嫉妬心を作り出すし、自分と他人を比べて一喜一憂してしまうのです。それを責めてしまったら、立つ瀬がないでしょう。

こうした度を過ぎた自己否定はどこからくるのでしょうか?それは、幼い頃に繰り返し親から否定された(と感じた)ことが原因なのです。

この自己否定感が自己イメージの土台となってしまい、否定するべき自分を見つけるや否や、ほらやっぱりとばかりに否定に走ることになるのです。

私に言わせれば、言われなき否定なのです。マインドの仕組みをしっかり理解すれば、どんなマインドでも否定する必要はないと気づくようになるのです。

そうなったら、それまでどれほど自分のことを理不尽なほどに否定してきたか、しみじみ分かるというものですね。