人間関係の希薄さ

今日、スポーツクラブの出入り口で、出て行こうとする私と外から急ぎ足で入ってこようとしている人と二人がちょうどすれ違ったのです。

そのすぐ後に、背後からその人から呼び止められたのです。40代くらいの奥様風の女性でした。その人が何かを言っているのですが、よく聞き取れず。

自分の名前を名乗っている感じがして、きっと何かで私のことを知っている人に違いないと思い、失礼にならないように一生懸命お顔を拝見したのです。

知り合いがほとんどいない私としては、クライアントさんの一人に違いないかもと思って見ると、何となく見たことがあるような気もしてきます。

次の瞬間、その人はマスクを外して私にそのお顔を見せてくださったのですが、やはりどうにも誰だかはっきりとは思い出すことができないのです。

すると、「木村さんですよね?」と言われたので、内心ホッとして「違います」とだけ。それでその人はすごく丁寧に人違いだったことを詫びた後、また急ぎ足で中へと消えていきました。

え、今の何だったんだろう?と思いながらも、相手が自分のことを知っているのだから、自分も相手のことを知っているはず。

そう思うだけで、本当に知っているような気がしてくるのですから不思議です。そんな体験ができて、なかなか面白かったのです。

あれほど互いに顔を見合っているのに、それでも間違えるっていうことは、他人のそら似というやつなのかもしれませんが…。

身近なところに、自分とそっくりな人がいるのかもしれないと思ったら、ちょっと嬉しいような気持ちになりましたね。

それにしても、外で誰かに声をかけられたら相手のことをクライアントさんとしか思えない人間関係の希薄さは、どうなんだろうと少し呆れ気味な本日でした。