得るものは何もない

私たちは誰もが丸裸で生まれて、そこから死に至るまでに様々なものを得ることになるのですが、得たものが多ければそれだけ価値のある意味深い人生になると思うわけです。

たとえば、知識、体験、お金、人間関係、その他諸々。とにかく、持っていなかったものを得ることが人生なんだと。

それでは沢山得た人はそれだけ本当に満足のいく幸福な人生になったのかというと、どうやらそうではないのです。

どこまで行っても、何を得たとしても、それを握りしめたまま死にゆくことはできません。また、生きている間も本当に満たされるということはないのです。

気付かなければならないのは、実は本当に得るものなど一つもないということ。なぜなら、リアルなのは今この瞬間だけだからです。

得たと思っているのは思考であり、時間という妄想の中でのこと。そのどれもがリアルではなかったのです。

真の安らぎ、本当の自由は、妄想の中で得たと思っている全てを潔く手放すことでしかやってこないのです。

その全てを流すことができた時に、初めて目指していたものと出会うことができるのですね。それは元々ここにあったものなのです。