「兄」の上にチョンチョン

小5から中1の途中まで塾に通っていたのですが、その塾で毎月テストがあったのです。これからお話しするのは、英語のテストの記憶なのできっと中1の時だったのだろうと。

その頃そこそこ成績の良かった私は、英語のテストは大抵が100点だったのですが、ある時99点という不思議な点数を取ったことがあったのです。

答案用紙を返しながら先生曰く、「大澤、99点。大澤は漢字を間違えたので…。」それを聞いた友達に「大澤、もう外人じゃない!」と言って大笑いされたのを覚えています。

何だろうと思って答案用紙を見てみると、英文和訳のところで訳そのものは合っていたのですが、「兄」という字を間違えていたのです。

みなさんは、「兄」といういたってシンプルな漢字をどう間違えたのかと疑問に思われるかも知れませんね。

実のところ、「説」とか、「悦」という字の右側部分のように、兄の字の上の部分にチョンチョンをつけてしまっていたのです。

このエピソードを思い出した時に、テスト中に回答している自分の気持ちを非常にリアルに思い出すことができたのです。

訳を一通り書き終わったところで、何となく「兄」という漢字の上の部分が足りてない気がしたのですね。それで、わざわざ正しい「兄」の字の上にチョンチョンを付け足してしまったのです。

曖昧な記憶を辿ってみると、「兄」という漢字を習ってからしばらく経って、「脱」とか、「税」といった漢字を習った時に、これらの右側部分(つくり)を「兄」と勘違いして覚えていたような。

つまり、オリジナルの「兄」の記憶と、チョンチョン付きの字の記憶の両方を持ってしまったのだと。だから最初は正しい兄を書いて、その後チョンチョンをわざわざ書き加えたのだろうなと。

私のような適当な人物が先生だったとしたら、漢字の間違いを見逃して100点にしていたかも知れないなと思うのです。

そうだったとしたら、もっともっと後になって間違って漢字を覚えてしまっていたことに気づいて、もっと大きな損失を被っていたかも知れません。

マイナス1点とはいえ、しっかりと間違いを指摘されたことで、私はその後「兄」という字を間違えることはなくなりました。

何であれ先延ばしにしがちな私ですが、間違いは早いうちに修正しておいた方がいいという教訓になるなと改めて思いますね。

心の癒しも同じです。本人のタイミングなどもあるのは重々承知しているのですが、なるべく早いタイミングで癒しを進めていく方が有利だなと感じています。

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