HSPという恩寵

人間を含めて動物というのは、外側の世界からやってくるあらゆる刺激を受けて、それへの反応を繰り返しながら生きているのです。

したがって、刺激に対する反応が強ければ強いほど、それだけ周囲の影響を受けやすいと言えるのです。つまり、感度が高いほど反応も大きくなってしまうわけです。

感度というのは、人間で言えば敏感さや神経質な度合いのことですね。感度の高い人のことを、最近では HSP(Highly Sensitive Person) と呼ぶようになりましたね。

要するに、「生まれつき非常に感受性が強く、敏感な気質を持った人」というわけです。生まれつきというのがミソで、この気質は死ぬまで変わりません。

HSPの人の幼い頃というのは、きっと否定的な言われ方をされた人も多いのではないかと思います。例えば、痛がり、泣き虫、怖がり等々。

ですので、自分のことを情けない、ダメな子のように思い込んでしまったとしても、不思議ではないのです。

その否定的な自己イメージが大人になっても継続してしまうのが普通です。自分に対して怖がりで勇気のない臆病者などの烙印を押してしまうかも知れません。

一度冷静になって感度が高いということを見つめてみれば分かることですが、それは決して否定的なことではなく、逆に恵まれた才能を持っていると捉えることができます。

感覚が優れていることで、他人には気づけない様々な事柄にはっきりと気づくことができるのですから、その能力は使い方次第で大変な強みにもなり得るのです。

私自身もHSPの端くれとして、幼い頃は生きづらかったけれども、今ではその感性を瞑想やその他の感覚を研ぎ澄ます必要があるときに使っています。

HSPとして生まれたことのありがたさを、大人になって再認識できるといいですね。そのためには、しっかりと心の癒しをすることです。