イヤイヤ期があるわけ

少し前までよく観ていた動画で、小さい男の子とそのご家族の心温まる日常をただ映したものがあったのですが、その中でこんな会話がありました。

ママが、「◯◯ちゃん、今イヤイヤ期なの?」と聞くと、その子が、「うん、イヤイヤ期なの」と答えるのです。自分が今イヤイヤ期だと答える1歳くらいの赤ちゃんがいるんだとびっくりしたのを覚えています。

人間は他のどの動物とも違って、複雑なことを考える能力があります。考えることで、自らの力で何かを選択するということができるわけです。

これを自由意志と言ったりもします。つまり、人間は外部からやってきた刺激に対して、他の動物のようにダイレクトに反応するだけでなく、どのように反応するかを選ぶ能力があるということです。

この能力を発達させるための最初の大事な時期が、赤ちゃんの時のイヤイヤ期なのです。個体差もあるので、何歳でやってくるとは言えませんが、2歳くらいの時が一番多いようですね。

赤ちゃんは不必要にイヤイヤを連発することで、相手に「ノー」を突きつけられるという能力を磨くわけです。

自分に選択権があるのだということを、身をもって練習するわけです。もしも親が絶対正しいというエネルギーで囲われてしまっていたら、赤ちゃんはその練習ができずに成長してしまうかもしれません。

そのほかにも、赤ちゃんがイヤイヤ期を十分に練習せずに通過してしまうケース(理由)はたくさんあるはずですね。

そうなったら、動物やペットと同じになってしまいます。それは奴隷というのと同じです。外側の世界と内側の世界が直結してしまうわけですから。

人間らしい生き方をするためには、外と内を直結しないでいられるバッファというか空間が必要なのです。そこでこそ自由意志を行使することができるのですから。

もしもなんらかの理由で、あなたが幼い頃にイヤイヤ期をパスしてしまったような場合には、イメージで過去に戻って、幼い自分にたくさんのイヤイヤ期を経験させてあげることですね。

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