無為自然とは?

中国の思想家である老子の思想を表す重要な言葉に、「無為自然(むいしぜん)」というのがあります。

ちょっと聞くだけでは、「何もしないでダラダラ暮らす」という意味なの?とも思いますが、実際には全く違う意味があります。

まず、無為というのは、文字通りには「為さないこと」ですが、自我の思惑で無理に操作しない、物事を自分の都合でねじ曲げない、あるいは流れに逆らって力まない、という意味です。

例えば川の流れに逆らって泳ぎ続けるのではなく、流れそのものを理解して自然に身を任せるようなあり方です。

もう一方の自然とは、現代日本語の「自然(nature)」とは少し違って、「おのずから然る(しかる)」という意味。

つまり、あるがままであり、ひとりでにそうなっている、本来の姿と言うくらいの意味なのです。

無為自然を一言でいうと、自我による作為を手放し、物事がおのずからそうであるあり方に任せること、となります。

老子は、人間が余計な知恵や欲望で世界を操作しようとするほど混乱が増えると考えました。

だから、支配しようとしない、競争しようとしない、無理に変えようとしない。そうすると、かえって物事は調和すると説きました。

非二元の立ち位置から見れば、無為自然は「私が人生を動かしている」という感覚が薄れ、「すべては自然に起こっている」ということを体感することですね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です